この2ヶ月近くこのブログの更新が滞っていました。
http://makisima.jp/engineering-lab/wiki.cgi?radiation
のほうを頻繁に編集しています。ガイガーカウンターを作ろう!という趣旨のものです。
ガイガー・ミュラー管をフィルムケースや紙筒で、電源は静電気をプラスチックコップのコンデンサに貯めて、放射線の検出パルスをAMラジオでノイズとして聞く、なんてことができるそうです。ネット上にでんじろう先生の実演ビデオも流れています。( ガイガー-ミュラー管の自作に関する文献、ガイガー管の自作についてのビデオ(米村でんじろう先生) ) (2011/4月中旬ころ)
これはおもしろそうだといくつか試作したのですが、動作しているのかどうかすら不明……
(追記: プラトー電圧を外れると正常に動作しないが、その電圧が不明というのが最大の失敗原因ではないかと最近考えています。未検証。2011/08/31)
まず、放射線源をどうしようかと探しているうちに、秋葉原でデッドストック(ジャンク)のガイガー・ミュラー管(と線源)を売っていたので買ってきました。
線源として売られていたのは、マントルの切れ端のようでした。放射線源として現在入手しやすいマントルはキャプテンスタッグのもの (L/M/S) です。線源については、放射線源で入手容易なもの に挙げています。放射性元素を含む鉱物を求めて「第24回東京国際ミネラルフェア」(新宿ショー)にも行きました(2011/6/3)。
この CK1026 は動作電圧が直流で約900Vです。一番入手が容易なのがレンズ付きフィルム「写ルンです」のフラッシュ回路。これを取り出して改造。(「写ルンです」基板の改造)
データシートやネット上の回路例を眺めつつ( http://makisima.jp/engineering-lab/wiki.cgi?radiation )、適当に実験
大震災から3ヶ月、2011/6/11 のガイガーカウンターミーティング #611GCM ( http://makisima.jp/engineering-lab/wiki.cgi?611GCM ) に合わせて、なんとか室外に持ち出せるようにしました。
回路は、ガイガー・ミュラー・カウンターの回路図(#GCM611版)のような、いいかげんなものです。ともかく、カウントはできるぞ!と喜びいさんで外に出かけたのですが……
CK1026 は光に反応していたのでした。外に持ち出したとたんに盛大にカウントし始めました。データシートに遮光の必要なしと書いてあっても、ちゃんと遮光しましょう。遮光しないままで、アーツ千代田で「鳴き合わせ校正」しました。後で確認したら、室内照明でもカウントが上昇していました。
カウントと線量を付き合わせると、ガイガーカウンター鳴き合わせ校正の結果 のようになりました。
グラフが上の方に持ち上がってしまっているのは、遮光していなかったのが大きな理由です。市販のガイガーカウンターでも原点(0,0)は通らないことが多く、自己ノイズのようなもの(バックグラウンドの一種)もカウントします。会場で「鉛のお家」に入れて測っていた人たちも、ほとんどの場合は 0 μSv/h にはならなかったことがわかっています。私は鉛のお家に入れ損ねました。
遮光した状態を仮定して、上の直線をシフトさせる試みを行なっていたのですが、トラブル発生。
こんなカウント、埼玉県では、あり得ません。
GM管を外し、電源だけにしてみたのですが、同じ症状。電源かGM管か、どちらかの問題です。GM管が汚れたかなと、ちょっとアルコールを付けたら、皮膜がべろんと剥がれてしまいました。とほほ。電極になっていないところでも、CK1026にアルコールや溶剤は禁物でした(わかっていたはずなのに、やってしまった)。
ネット上でのつぶやきから推測すると、CK1026 は動作が変になる率が高いように思えます。電源よりGM管のほうが疑わしいと考えていますが、確証はありません。
さて、どうしようかなと思案しているところです。(2011/6/25)
(記述 2011/6/25) (2011/7/21 リンク修正)