創元やハヤカワの文庫「発売日」は、近所の本屋になくて、売れちゃったかなぁと大宮・浦和や都内まで買いに行ったことはよくあった。その何日か後に新刊コーナーに入荷しているのがふしぎだったけれど、売れた後ではなくて、そもそもの入荷が1日、あるいは(店員談では)2~3日遅れてたとは。
— マキシマ (@libra_makisima) November 22, 2012
複数リツイートされまして、私のツイートにしては珍しいですね。東京創元社さんの公式アカウントの目にとまったようです。その前日なにがあったかといいますと…
- ロイス・マクマスター・ビジョルド 著、鍛治靖子 訳、「影の王国」〈上〉〈下〉(2012)、東京創元社
ヴォルコシガン シリーズで有名なビジョルドの最新翻訳、五神教シリーズです。
創元推理文庫のファンタジーで、11月21日が「発売日」でした。東京創元社のサイトでは「初版:2012年11月30日」と書いてあったので、月末と思い込んでいました。発売当日に翻訳者の鍛治靖子さんのツイートで知って本屋さん巡りに出かけたのです。
ビジョルド〈五神教シリーズ〉第三部、「影の王国」、本日11月21日、発売です。よろしくお願いします。 http://t.co/pOg4XUNL
— かじやすこ (@kaji_ysk) November 20, 2012
まずは近所の本屋さん、宮脇書店 北本店。ここは創元やハヤカワの文庫新刊もたいてい一冊は入荷するのですが、新刊の棚に見当たらず。時間的にも、売れてしまったのか、まだ入荷していないのか微妙なところです。近くで本の補充をしていた店員さんに聞いてみたら、端末で調べてくれました。たぶん明日の入荷で、上下巻各一冊のみ、予約しますか? と。創元は2~3日遅れることも多いんだそうです。都内で前日に並んだところがあることはリアルタイム検索で知っていたので、他の本屋さんなら置いてるかもしれませんよね?と聞いたら、このへんの本屋さんはどこも同じ日に入荷だろうとのことでした。まだ夕方の早い時間だったので、他も当たってみて、なかったら予約しますので…と店を出ました。中山道を上り、TSUTAYA一階の精文館書店 北本店に行ったら、やはり未入荷でした。このへんでこの2軒になければないでしょう。
同じ埼玉の中山道・JR高崎線沿線でも、大宮・浦和の大書店なら置いているかもしれません。ウェブでの在庫検索に対応している本屋さんでも、発売当日は在庫無しの表示でした。その中でも大宮で一番大きなジュンク堂書店 大宮ロフト店に電話したら、入荷してエレベータ前にありますとのことでした。やはり「発売日」当日にありました。そこでエイヤッと大宮まで自転車で出かけたのでした。ビックカメラ裏の2時間無料駐輪場に駐めて駅周辺の3軒(ジュンク堂、ブックファースト ルミネ大宮店、三省堂 大宮店)をまわったら、みんな平積みになっていました。電話で問い合わせたジュンク堂で購入、文庫2冊で2,100円なり。
この状況なら、さいたま新都心や浦和の大きな本屋さんには置いてあるでしょう。しかし、ふつうの本屋さんの入荷状況はどうなのでしょう。そう思いながら大宮で何軒か寄りましたが、創元推理文庫の新刊を置くかどうか微妙なところばかり。買わないのに調べさせるのもどうかなぁと確認はしていません。でも、大宮駅の隣の宮原駅前のブックスページワンには海外文庫コーナーにさりげなく上下一冊ずつ置いてありました。線路際の本屋さんはつぶれて、新しくロータリー脇にできた本屋さんのようです。宮原はさいたま市。さらに高崎線沿い下り、上尾に寄ったら夜になって閉店後、北上尾は品揃えが微妙で蛍の光が流れていました。遅くなったので桶川はパス。
かつて博多に半年ほど住んでいたとき、九州では本や雑誌の発売日が遅れることになっていると知って驚きました。その後、都内の大書店では「発売日」前に並ぶことがある(のが常識)と知ってまたびっくり。今回は、出版社にもよるのでしょうが、都心から電車で40~50分の埼玉でも「発売日」より遅れることがあるということで、国道16号線の外側の田舎とはいえ、盲点でした。しかも私はそれに気づいていなかったのですよね。いまどき、一般の通販では朝に注文しても当日に届いてしまうことがあるのですが(これはこれで、中の人がかわいそう)、出版不況やら書店数の減少やらがささやかれているのに、この状態は大丈夫なんだろうかとも思います。
「影の王国」については次回 ☞ ビジョルド「影の王国」
(2012/11/23)
(追記) 北本で11月27日にながめたら、精文館書店には上下巻一冊ずつ置いてありました。宮脇書店のほうはなかったので、無事に売れたようです。
(2012/11/27)