誤認逮捕とPC遠隔操作事件(2013/3/4) からのつづき。3月以来、江川紹子氏の記事を中心に追記してきました。よしんば片山祐輔被告が真犯人だったとしても、有罪になる証拠があるように思えませんし、保釈しない根拠があるようにも思えません。中世の司法ですね。
- 【PC遠隔操作事件】犯行に使われたのは誰のPCなのか?(江川 紹子) – 個人 – Yahoo!ニュース
- 【片山氏の意見書全文】 有り
- 共犯者の可能性を持ち出し始めた検察・片山被告弁護団会見 – YouTube
より、おもに佐藤博史弁護士、最後のほうは木谷明弁護士の発言:
- 片山氏はdocomoショップのトラブルについて2chへ「長文」(1400字)の愚痴の書込みをしたが、1万字を超える「ラストメッセージ」とは比べ物にならない。接見で片山氏は言った「私としてはああいうものを書けるような人になりたい。いま、目指してます。」(18分頃)
- (29分頃) 片山市のPCが遠隔操作されていないことは立証されたのか? 誤認逮捕の時は遠隔操作されていた。おかしいだろう。検察は、弁護側が具体的に遠隔操作されていたことを主張しろ、と(前回)。
- 今回、片山氏の主張(書面)。USBでポータブルアプリケーションを使っていた。職場はオンラインストレージで使った。それで感染したのではないか。(書面は受理された) 本人が書いたもので、裁判所に文書作成力をみてもらう目的もある。
- 次回、10/25 公判前整理手続き(?)
- (40分頃) ポータブルアプリケーションの質疑。USBメモリは押収されている。感染しているか調べればわかる(と江川さんに言われて気がついている。弁護士さんたち、よくわかってないな…)
- 検索履歴。片山氏の記憶に無いものもある。ヤマレコは片山さんもアクセスしたことは認めている。横浜の事件?、犯行予告メールで、検索履歴を残したぞ、と言っている。検察官は引っかかった。
- 裁判所の心証も人間だから出てしまう。はじめは検察の方ばかり向いていたが、弁護人のことを聞くようになってきた。
- 前回の打ち合わせの終わりに、木谷氏が検察に、拘留も長く続いているから検察で保釈について意見を書いてくれればできるんだからと丁寧に申し入れた。裁判官がまだいるときのこと。それに対して検察官の一人は、検察官請求の証拠に全部同意して片山さんが自白をすればそうしますよと言った。こんなこと冗談にも言うべきことではないし、今の時代にね。まさに人質司法そのものじゃないですか。(51分ころ)
- それにしても、だらしない裁判所…。保釈すればいいんですよ。(保釈と裁判とは違う裁判官だが)
会見の内容の重要なところのまとめというより、たまたま耳に入ったところを抜き出しているだけなのであしからず。私は司法のことがよくわかっていないので、全体の内容をうまく把握できていません。
それにしても。日本は大地震で暴動も起きないし、犯罪も少ないし、落としたお金も戻ってくるすごい国だなんていいますが、この事件を含め、警察・検察・裁判所のやり方を眺めるに、一度ちょっとでも疑いをかけられたら人生終わりですもんね。終わりは言い過ぎにしても、損失が大きすぎます。
(2013/9/26)
(追記)
(2013/10/26)
(追記)
(2013/12/26)
(追記)
(2014/1/26)
(追記)
(2014/2/11)
(追記)
裁判が始まりました。
(2014/2/13)
(追記)
保釈されたとばかり思ったのですが、なんと、検察が最高裁に特別抗告、高裁に保釈の執行停止を求め、高裁が認めました。今日の保釈はなくなり、最高裁の判断待ちになっています。ひどすぎる。
- 【PC遠隔操作事件】保釈決定は出たが…(江川 紹子) – 個人 – Yahoo!ニュース
- [刑事事件]PC遠隔操作:片山被告の保釈許可 東京高裁: 2014-03-04 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」
特別抗告というのは、本来、憲法違反、判例違反といった理由がないとできないことで、そういう理由があるはずもない本件では、職権発動による原決定取消、保釈却下を狙っていることになるが(そういう権限は最高裁にある)、検察官が、そこまで身柄にこだわるのはやり過ぎ、行き過ぎ。
— 落合洋司 (@yjochi) 2014, 3月 4
(2014/3/4)
(追記)
翌日になってから検察と裁判所の間で手続きに関するドタバタがあり、
- https://twitter.com/amneris84/status/441052701539844096
- https://twitter.com/amneris84/status/441055137008599040
- https://twitter.com/amneris84/status/441057991362490368
高裁が保釈認める→地検が特別抗告と執行停止申立→高裁が執行停止→高裁がミスに気づく→高裁が地検に連絡→高検が慌てて特別抗告と執行停止申立→高裁が地検の申立に関する執行停止決定を取り消す→高裁は東京高検申立の執行停止申立について検討ちぅ←イマココ
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 3月 5
- https://twitter.com/amneris84/status/441064782188130305
夕方の時点では、保釈になりそうです。
(2014/3/5)
(追記)
保釈後に会見がありました。書き起こしもありますが、やや要約気味に思えます。ニュアンスなど細かい点にも興味があるようなら動画でご覧になることをおすすめします。
- 書き起こし
- 動画
(2014/3/6)
(追記)
「… 保釈請求について、最高裁第二小法廷(千葉勝美裁判長)は、保釈を認めた東京高裁の判断を不服とする検察側の特別抗告を棄却した。7日付の決定。高裁の保釈許可が確定した。片山被告は5日に保釈されている。」
(2014/3/8)
(追記)
(2014/3/11)
(追記)
- 【PC遠隔操作事件】不正プログラム「アイシス」の全貌が明らかになった(第3回公判傍聴メモ)(江川 紹子) – 個人 – Yahoo!ニュース
- 【PC遠隔操作事件】片山祐輔氏に生直撃 聞き手:江川紹子 – 2014/03/14 19:00開始 – ニコニコ生放送
- パソコン遠隔操作事件 片山祐輔被告単独インタビュー 「検察の主張は矛盾だらけなのです」 | 現代ノンフィクション | 現代ビジネス [講談社]
(2014/3/15)
(追記)
(2014/3/17)
(追記)
(2014/3/19)
(追記)
(2014/3/21)
(追記)
(2014/3/24)
(追記)
- 【PC遠隔操作事件】被告人のC#に関する能力は?(第5回公判メモとコメント)(江川 紹子) – 個人 – Yahoo!ニュース
片山氏が乙社、丙社で使っていたPC、および自宅PCのハードディスクに関しては、すべてイメージファイルに置き換えたものが、弁護側に開示されている。
- 2013/11/29 PC遠隔操作事件 ITの専門家2人を特別弁護人に選任 佐藤弁護士「これまで猫に小判」 | IWJ Independent Web Journal
(一応、イメージファイルもあるし、専門家もついていたんですね。解析して弁護する十分なリソースがあるのかどうかまではわかりませんが…。バイナリの山を解析して意味を見出すのはかなり大変なことだと思います。)
( 警察はそれぞれのPCを押収する際に、ハッシュ値の確認などはしていない
を問題にしているツイートが目立ちます。警察や検察で改竄し放題です。)
(2014/3/26)
(追記)
【PC遠隔操作事件】片山氏の弁護団は、裁判を支えるための口座を開設した、と発表した。使途は記録の謄写,ハードディスクその他の購入などの実費。会計報告も発表する。 銀行名:みずほ銀行 赤坂支店 普通預金 2234332 口座名: 片山さんを支える会(カタヤマサンオササエルカイ)
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 4月 25
【PC遠隔操作】25日に行われた日本外国特派員協会での片山祐輔氏の記者会見を公開。事件によって日本の刑事司法とマスコミ報道の問題点が浮き彫りになったと訴えた。 http://t.co/KFKWI7rhPg 特集ページ:http://t.co/zAqQkf4ajf — 日本報道検証機構 (@Watchdog_Japan) 2014, 4月 26
(2014/4/30)
(追記)
誤認逮捕とPC遠隔操作事件 (3) | マキシマ文庫 へ続く。
(2014/5/27)