昨日、9月2日14時頃、埼玉県越谷市から千葉県野田市にかけて竜巻が発生しました。わが家をかすめた雨雲の向こうのほうでした。こちら側では気が付かなかったので、なにが起こっていたのか推測してみました。
時刻は熊谷地方気象台が竜巻注意情報を発表した頃です。雨で赤くなっている(概ね50 mm を超える)のは北隣の春日部市で、越谷市の竜巻のあたりはあまり降っていません。NHK がヘリの中継をしていたときに流れていた地名は、埼玉県越谷市小曽川、砂原、桜井南小学校、北陽中学校、大松、千葉県野田市岩名などの線上です。丸い雨雲(スーパーセル)の南端(または南から東にかけての雨雲の端の方)を竜巻が通過したと思われます。テレビで流れる映像でも、青空のものがありましたし、雨が降っているように見えないところを竜巻が通っていました。
その前後の時間帯を上記サイトでコマ送りすると、13:30 頃にふじみ野市あたりで雨が強くなってきて、13:50頃に大宮の周辺大雨のとき「大雨注意報,洪水注意報,雷注意報」が発表されたようです。14:10 に春日部で大雨(たぶん雷→停電)、14:11に熊谷地方気象台が竜巻注意情報発表(このときには竜巻は発生していたのでは?)。 14:20 には雨の中心は千葉県(野田市)のほうへ。
気象庁 | レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻) の「竜巻発生確度」では、
なぜこんなに細かく見ているのかというと、わが家はこの積乱雲の越谷とは逆側のはずれにあったのです。当時、雨がパラパラと降ったかな、風もごく普通、遠雷があったかなという程度でしたし、窓の外が暗くもなりませんでした。屋外で見上げれば、このスーパーセルを目撃できたのかもしれませんけれど。
ふつうは天候が悪化すると「埼玉県防災情報メール」で注意報・警報・竜巻注意情報が届くのですが、9/2に来たのは、13時50分頃発表の「大雨注意報,洪水注意報,雷注意報」と、14:11の「竜巻注意情報」の2通だけ。前日9/1は風雨が激しくて、警報注意報のメールが4通と竜巻注意情報が4通、続々と届いたのと対照的です。こんな天気で竜巻が起こってしまうのか!? はじめ、埼玉(越谷、春日部)で竜巻と聞いて、また誰かがふざけてるよ…と思っていたくらいです。
今回の個人的な教訓は、
- 竜巻は積乱雲・雷雨の真下で起こるとは限らない(主観的には、晴れかもしれない)
- 雷注意報も竜巻注意情報も発表時には手遅れかもしれない
- 雲は速い(出先で避難は間に合わないかも)
気象庁の情報
- 気象庁 | レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻) で「竜巻発生確度」ボタンを押す
- 気象庁 | パンフレット「竜巻等突風災害とその対応」
- 気象庁 | リーフレット「竜巻から身を守る~竜巻注意情報~」
(2013/9/3)
追記
詳しい竜巻の経路、雨、風、積乱雲が載っています。おすすめ。上述の私の推測が合っていたところ、間違っていたところもわかります。
- 独立行政法人防災科学技術研究所 観測・予測研究領域 水・土砂防災研究ユニット
(2013/9/4)