大人の発達障害―仁和医院(ブックマーク)

竹川先生の文章は経験を元に正直に書かれているように感じました。珍しいと思ったのでブックマークです。

(↑ このツイートより)

(2012/11/27)

ビジョルド「影の王国」

文庫の「発売日」に」購入して読み始めたビジョルド作「影の王国」は一日で一気読みできず、二日目に読み終わりました。上下巻で合計690ページ、2100円です。図書費を抑えて図書館を利用することが多くなったので、痛い出費でした。翻訳コストなどを考えると高くはないんですけどね…。前二作の「チャリオンの影」、「影の棲む城」はおもしろくて読み直したばかりだったので、早く読みたくて読みたくて。何々したい!という感覚がもたらされるのですから、抗うつ剤と思えば安いもの、しかも直接的な副作用がありません。

「影の王国」は五神教シリーズの第三作ですが、前二作と違って話の続きではありません。400年前にダルサカの帝国に征服され、宗教文化が五神教に上書きされた国のお話です。本の宣伝文句で触れられている獣の精霊は古い異教にかかわるものです。詳しい場所、時代は不明ですが、ヒロインの実父がチャリオンの御子神騎士団の信卿だったので、前二作と比較的近い地域にあるのでしょう。

原作では様々な造語が登場しているようで、鍛治靖子さんの翻訳ではほとんどが漢字で造語しなおされています。そこまでやるなら、人名や地名も漢字にしちゃってよ…と思わなくもありません。カタカナでも、主人公のウルフクリフ氏族:狼崖、従兄弟のホースリヴァ氏族:馬川くらいは、お互いに冗談っぽく狼卿、馬卿などと呼び合ったりするので簡単に見当がつきますが、バジャバンク氏族の badger が穴熊なんてのは気がつきませんでした。聖王のスタグソーン氏族の stag 鹿も難しめですが、ソーンは意味も綴りも見当つかず。

読み終わってから綴りを調べようとググったら、こんなサイトがありました。

下の方に People/Characters や Important places という項目があります。国璽尚書はSealmaster、英語だとどういう語感なんでしょうかね。学師は Learned でした。なるほど、漢字だとかっこいい。
(ちなみに ☞ 英国の 国璽尚書 – Wikipedia: Lord Keeper of the Great Seal)


以下、文庫版カバーや見返しにならって登場人物などを挙げておきます。(ネタバレ注意

イングレイ・キン・ウルフクリフ
Ingrey kin Wolfcliff
国璽尚書の配下
(Wolf – cliff :狼 – 崖)
本書主人公。14歳で狼の精霊に憑かれた。
イジャダ・ディ・カストス
Ijada dy Castos
ファラ王女の侍女
ボレソを殺害、そのとき豹に憑かれた。母方がバジャバンク氏族で森を相続。badger:穴熊。実父はチャリオン人で御子神騎士団の信卿
ヘトワル卿
Sealmaster Lord Hetwar
国璽尚書
ビアスト・キン・スタグソーン
Prince-Marshall Biast kin Stagthorne
聖王の第二王子
元帥
(Stag – thorn e : 牡鹿 – 荊の棘)
ボレソ
Prince Boleso kin Stagthorne
聖王の第三王子
イジャダに殺された
ウルクラ
The late Prince Boleso’s housemaster, Rider Ulkra
ボレソの家令
いまは亡きボレソ王子の家令ウルクラ駈士
ウェンセル・キン・ホースリヴァ
Wencel kin Horseriver
氏伯、選帝卿。イングレイの従兄弟
(Horse – river:馬 – 川)
ファラ
Princess Fara
聖王の王女。ウェンセルの妻
ゲスカ
The troop’s lieutenant, Rider Gesca
イングレイの副官
副官のゲスカ駈士
ハラナ
Learned Hallana
庶子神教団の魔術師神官 a sorceress-divine of the Basterd’s Order にして、母神教団の医師神官  a physician-divine of the Mother’s Order。イジャダの友人。サトリーフの母神学舎で教鞭をとる
オスウィン
Learned Oswin
ハラナの夫。父神教団の神官
レウコ
Learned Lewko
庶子神教団の神官
クムリル
The Temple sorcerer, Cumril
神殿魔術師
イングレイに魔を憑かせた
ジョコル
Prince Jokol
南の島の王子
オトヴィン
ジョコルの副官
ベルナン
Bernan
ハラナの下男
ヘルギ
Hergi
ハラナの使い女
インガレフ・キン・ウルフクリフ
Lord Ingalef kin Wolfcliff
イングレイの父。故人
老カスグト・キン・ウルフクリフ氏伯のもとでバーチグローヴ城の城主だった。 (birch:樺)
アウダル大王
400年前、ウィールドを征服。その150年後、巨大帝国は分裂
ダルサカ
Darthaca
アウダル大王のダルサカ軍は、ウィールドの東から侵攻した
ウィールド
Weald
物語の舞台となる地域(国)
東都
Easthome
ウィールドの首都
聖樹
Holytree
サトリーフ
Suttleaf
レッドダイクから25マイルほど南。母神学舎があり、医師や治療士の訓練所として有名
リードミア
Reedmere
イングレイとイジャダが川で溺れた後泊まり、第四章冒頭で出立した人口数千人の町。reed:葦。mere:池、湖
自由都市レッドダイク
The royal free town of Red Dike
ハラナがイングレイを祓った町。dike:堤防
ヘルムハーバーの神殿
庶子神教団。かつてハラナが医師として働き、魔にまたがることになった。

(2012/11/23)

一部加筆 (2012/11/24) (2012/11/28)

文庫の「発売日」に

複数リツイートされまして、私のツイートにしては珍しいですね。東京創元社さんの公式アカウントの目にとまったようです。その前日なにがあったかといいますと…

ヴォルコシガン シリーズで有名なビジョルドの最新翻訳、五神教シリーズです。

創元推理文庫のファンタジーで、11月21日が「発売日」でした。東京創元社のサイトでは「初版:2012年11月30日」と書いてあったので、月末と思い込んでいました。発売当日に翻訳者の鍛治靖子さんのツイートで知って本屋さん巡りに出かけたのです。

まずは近所の本屋さん、宮脇書店 北本店。ここは創元やハヤカワの文庫新刊もたいてい一冊は入荷するのですが、新刊の棚に見当たらず。時間的にも、売れてしまったのか、まだ入荷していないのか微妙なところです。近くで本の補充をしていた店員さんに聞いてみたら、端末で調べてくれました。たぶん明日の入荷で、上下巻各一冊のみ、予約しますか? と。創元は2~3日遅れることも多いんだそうです。都内で前日に並んだところがあることはリアルタイム検索で知っていたので、他の本屋さんなら置いてるかもしれませんよね?と聞いたら、このへんの本屋さんはどこも同じ日に入荷だろうとのことでした。まだ夕方の早い時間だったので、他も当たってみて、なかったら予約しますので…と店を出ました。中山道を上り、TSUTAYA一階の精文館書店 北本店に行ったら、やはり未入荷でした。このへんでこの2軒になければないでしょう。

同じ埼玉の中山道・JR高崎線沿線でも、大宮・浦和の大書店なら置いているかもしれません。ウェブでの在庫検索に対応している本屋さんでも、発売当日は在庫無しの表示でした。その中でも大宮で一番大きなジュンク堂書店 大宮ロフト店に電話したら、入荷してエレベータ前にありますとのことでした。やはり「発売日」当日にありました。そこでエイヤッと大宮まで自転車で出かけたのでした。ビックカメラ裏の2時間無料駐輪場に駐めて駅周辺の3軒(ジュンク堂、ブックファースト ルミネ大宮店三省堂 大宮店)をまわったら、みんな平積みになっていました。電話で問い合わせたジュンク堂で購入、文庫2冊で2,100円なり。

この状況なら、さいたま新都心や浦和の大きな本屋さんには置いてあるでしょう。しかし、ふつうの本屋さんの入荷状況はどうなのでしょう。そう思いながら大宮で何軒か寄りましたが、創元推理文庫の新刊を置くかどうか微妙なところばかり。買わないのに調べさせるのもどうかなぁと確認はしていません。でも、大宮駅の隣の宮原駅前のブックスページワンには海外文庫コーナーにさりげなく上下一冊ずつ置いてありました。線路際の本屋さんはつぶれて、新しくロータリー脇にできた本屋さんのようです。宮原はさいたま市。さらに高崎線沿い下り、上尾に寄ったら夜になって閉店後、北上尾は品揃えが微妙で蛍の光が流れていました。遅くなったので桶川はパス。

かつて博多に半年ほど住んでいたとき、九州では本や雑誌の発売日が遅れることになっていると知って驚きました。その後、都内の大書店では「発売日」前に並ぶことがある(のが常識)と知ってまたびっくり。今回は、出版社にもよるのでしょうが、都心から電車で40~50分の埼玉でも「発売日」より遅れることがあるということで、国道16号線の外側の田舎とはいえ、盲点でした。しかも私はそれに気づいていなかったのですよね。いまどき、一般の通販では朝に注文しても当日に届いてしまうことがあるのですが(これはこれで、中の人がかわいそう)、出版不況やら書店数の減少やらがささやかれているのに、この状態は大丈夫なんだろうかとも思います。

「影の王国」については次回 ☞ ビジョルド「影の王国」

(2012/11/23)

(追記) 北本で11月27日にながめたら、精文館書店には上下巻一冊ずつ置いてありました。宮脇書店のほうはなかったので、無事に売れたようです。

(2012/11/27)

スーパープレゼンテーション「僕はサイボーグ」(NHK / TED)

ニール・ハービソンは生まれつき色が見えないのですが、色を和音で聞くことができます。人工的な共感覚みたいなものでしょうか。装置名は”eyeborg”。額の上にあるカラーセンサーから、一定の規則で色が周波数に変換されます。音は骨伝導で伝わるので、耳は耳でちゃんと聞こえるということです。引き替えではなく拡張になっています。赤外線や紫外線まで「見える」のはわくわくしそうですね。

ニール・ハービソンが音楽を学んでいるときにコンピュータ科学者のアダム・モンタンドン出会い、他の人々も参加、色が聞こえるようになり、「サイボーグ基金」も設立しています。スーパーの売り場は色≒音にあふれているんだそうです。プレゼンテーション登場時の服装は、シャツがブルー:ド、ジャケットがピンク:ミ、ズボンが黄色:ソ(低音)で、Cメジャーの和音。葬式には、ターコイズ(青):シ、紫:レ、オレンジ:ファ# でBマイナーの和音。聞こえるだけでなく、表現もするようになりました。彼は色から音、音から色への変換でアーティストとして活動しています。

解説のJoiことMITメディアラボ所長の伊藤穰一曰く、携帯電話もサイボーグのようなもの、Full-Time Intimate Community とのこと。

サイボーグという言葉、どきどきしますね。高機能なメガネのようなものですから、人工器官なのに非侵襲性というのも魅力的です。この装置の場合、色と音のマッピングを表す式をいじると別の色・音になってしまうのが、実用上の難点かなと思います。センサやアンプも校正しておかないと、修理やバージョンアップのたびにいろと色と音との対応が崩れます。これらの点が、汎用性という面で引っかかります。どうしても工学的な視点で考えてしまいますね。アートとしてはよいのですよ。

番組を見ていて思い出したのですが、視覚障害を補助する装置ということでは、カメラ画像を額(おでこ)に電気刺激で投影する装置があります。その名も「オーデコ(AuxDeco)」。「額感覚認識システム:Forehead Sensory Recognition System (FSRS)」というそうです。

  • 「株式会社アイプラスプラス | ~視覚障害者用生活支援システム~」 http://www.eyeplus2.com/

物を思い浮かべるときは無意識に額の方向に投影しますから、なるほど、目から鱗。

ところで、この番組は教育テレビの語学番組でもあります。サイトにスクリプトが載っていたので、聴きながら読んでみました。いや~、ぜんぜん聞き取れてませんね。視聴中には気がつかなかったのですが、NHKの字幕も要約になっていました。字幕を見ながら聞いていると、概ね聞き取れている気がしてしまうのですが……。とはいえ、ハービソンさんのプレゼンテーションは聞き取りやすい言い回しと発音をしているのは確かです。

(2012/11/17)

Twitter のツイートの埋め込み

(Embed が動作しないときのために、念のため上記のツイートの内容を下記にコピペ)

libra_makisima:WordPress に Twitter のツイートを埋め込みで表示するには、独立した行にURLを書く。☞「Embeds – WordPress Codex 日本語版」 http://wpdocs.sourceforge.jp/Embeds
( http://twitter.com/libra_makisima/status/268717325669253120 )

(2012/11/14)