旧聞になりますが、昨年、
- マスコミ界の専門紙 文化通信|文化通信 速報版
- 2011年06月29日
- 2011年06月29日 書泉がアニメイトの傘下に
というニュースが流れました。
神田神保町の書泉グランデ、書泉ブックマート、秋葉原の書泉ブックタワーは特色のあるユニークな大規模書店で、グランデは理工書・技術書・鉄道書、ブックマートはマンガ・アイドル、ブックタワーはIT書が豊富でした。マニアの書店とでもいいましょうか。
オタクの店、アニメイトの傘下になっても大丈夫だろうと楽観していたのですが……
書泉 グランデ (2011/10/07)
5階の自然科学・工学・コンピュータは都内でも有数の良書揃いでしたが、全滅。3階のビジネス書の新刊の棚は眺めるのが楽しかったのですが、これも全滅。私にとっては神保町の魅力が3割減というくらいのショックでした。
書泉ブックマート (2011/10/07)
グランデのフロアはブックマートから移ってきたのですね。
書泉ブックタワー (2012/03/07)
秋葉原のブックタワーは2階がコンピュータ書、3階が電気・電子書等で、棚を眺めるだけでも技術動向がうかがえるものでした。土地柄、これらは残るだろうと思っていたら。2フロア分が0.5フロアに圧縮されていました。CQ出版コーナーが残っているとはいえ、これではごく普通の本屋さんの品揃えです。上の方のフロアはコミック・ラノベなどが増床されていて、すっかり今時の秋葉原の本屋さんですね。
2012年2月末にはエルピーダメモリが破綻・会社更生法申請のニュースが流れていましたが、書泉グループの理工書・技術書撤去も同じような時期にあったわけです。本を買って勉強する必要はもうないよ、勉強しなくていいからアニメ・コミック・ラノベを読んどけ、と言われているように思えてしまいます。(おそらくは、技術書・理工書の内容を本屋で手にとって吟味するより、web や SNS、Amazon の口コミを頼りにオンラインで選んで購入するようになっているのでしょう)
物作りの入り口というと模型がありますが、秋葉原の模型屋さんがまたひとつ閉店します。
平成24年3月20日をもちまして、株式会社十字屋を廃業致します (水曜定休)
飛行機などが多い模型屋さんでした。
十字屋が入っている内田ビルは模型関係のお店が集まっています。3階のIMONは鉄道模型店、4階は模型の十字屋と、ロボットのヴィストン、5階のグリーンマックスは鉄道模型のキットです。ラジオデパートと石丸本店の間のメイドさんがたくさん立っている角のビルですね。ビルの写真はJR総武線の高架下から撮影しています。
秋葉原は時代に合わせて移ろっていく街です。私が初めて足を踏み入れたころは家電、半導体や電子工作やオーディオや無線の街でした。マイコンからパソコンの街になり、ゲームやアニメ、同人誌、フィギュアの街へと変わってきました。その代表的なビルがひとつ、取り壊されました。
ラジオ会館 (2012/03/07)
ありし日のラジオ会館 (2011/07/11)
感傷にひたるのはこれくらいにしておきましょう 🙂
(2012/3/10)